カーボンファイバーの強度

カーボンファイバーにはいくつものすぐれた点がありますが、軽くて強いことが最大の長所と言えるでしょう。鉄と比較すると比重で4分の1、比強度は10倍となっていますし、厳しい環境下でも特性が安定した特性であるために信頼性の高い材料であるといえます。鉄よりも高い強度を有するのは、カーボンファイバーがグラファイト構造と呼ばれる分子構造をしているためで、炭素の同素体の一つであるダイヤモンドと似た構造になっています。

この独自の構造が、カーボンファイバーをすぐれた材料にしているのです。カーボンファイバーの強度と構造の関係を調査してみると、引張試験を行った時に破断する箇所は、表面や内部の欠陥がある場所であることが分かっています。理論的にはより高い強度が得られる筈なのに、欠陥や製造方法の問題によって、十分な強度が得られないこともあるのです。そのため、カーボンファイバーの強度を維持するために、製造工程で加熱する温度や時間などを調節して、欠陥がなくなるような工夫がされています。

自社販売品のカーボン財布の電磁波シールドテストの様子

さらに、カーボンファイバーの結晶の大きさや繊維軸に対する傾きなどにも配慮する取り組みも進んでいますが、製造方法が改善されることで弾性率など他の特性も良くなるというメリットがあります。弾性率は物質の変形しにくさを表す値で、構造材に用いられる材料には弾性率の高いことが求められるのです。その結果、カーボンファイバーの強度などは年々向上するようになって、信頼性の高い材料となりました。

信頼性が高く強度のあるカーボンファイバーは、鉄などに代わって自動車や航空機の構造材に採用されるばかりではなく、いろいろな産業にも利用されています。カーボンファイバーの性能と信頼性が高まることで、今まで使われてきた材料の代わりとなるだけではなく、新しい製品の誕生にも役に立っているのです。これからも、カーボンファイバーの強度が高くなるように改良が続けられることで、より使いやすい材料となることでしょう。

カーボンファイバーとは 強度 歴史 価格 カーボンファイバーを使った製品 加工方法 環境への影響 カーボンとの違い リサイクル CFRP(炭素繊維強化プラスチック)とは カーボンファイバーの特性 カーボンファイバーと環境