カーボンファイバーの環境への影響

世界的に環境を保全する活動が急務になっていますので、単に性能が良いだけではなく環境にも優しい材料が求められていますが、カーボンファイバーは今まで使用されてきた材料と比較して環境に与える負荷の少ない材料と言われています。具体的な環境への負荷を評価する方法にLCAライフサイクルアセスメントがありますので、この手法を用いてカーボンファイバーを評価してみましょう。

LCAライフサイクルアセスメントは、個別の商品についての製造・輸送・販売・使用・廃棄・再利用までの各段階の環境負荷を明確にして、客観的に評価する手法です。特定の段階の環境負荷だけを評価したのでは、他の段階で大きな環境負荷を発生する場合は正確な評価とならないために、LCAライフサイクルアセスメントが使用されるようになりました。特にカーボンファイバーの使用による環境への負荷の影響が大きい自動車と航空機の場合を考えてみましょう。

自動車と航空機の原料採掘からカーボンファイバーの使用・廃棄までを10年間のライフサイ クルで検討してみました。自動車にカーボンファイバーを使って車体を3割程度軽量化するとカーボンファイバー1トンにつき50トンの二酸化炭素を削減する効果があり、航空機にカーボンファイバーを使って機体を2割軽量化すると1400トンの二酸化炭素の削減効果があるのです。

これは、カーボンファイバーの製造過程で材料を高温処理などする際に、二酸化炭素が排出されるものの、自動車と航空機の軽量化による二酸化炭素の削減効果がそれを上回ることを意味しています。このようにLCAライフサイクルアセスメントみより、全体的なカーボンファイバーの環境負荷を評価してみると、環境に優しい材料であることが明確になります。しかし、カーボンファイバーも、より効率的なリサイクルの方法を確立したり、製造方法を改善するなどして、環境への負担を軽減することが期待されています。

カーボンファイバーとは 強度 歴史 価格 カーボンファイバーを使った製品 加工方法 環境への影響 カーボンとの違い リサイクル CFRP(炭素繊維強化プラスチック)とは カーボンファイバーの特性 カーボンファイバーと環境